PARTNER 0 8
 
―ともかく、涼子さんの’初めて’は俺が貰います

がん、と涼子の頭を衝撃が走る。

(初めてって言った?今・・・・・は、はじめて・・・・・)

動揺のあまり、口をパクパクさせている涼子に、小早川は涼しげな笑顔でにっこりと笑う。
「あれ?勘でしたけど、やっぱ当たってました?」
「は、はじめてのはず、ないじゃない!」
「そうですか。まぁ、それも身体に聞いてみればわかりますしね」
「きゃ!」
小早川の手によって、キャミソールが捲くし上げられようとしている。涼子は上半身の重さを最大限にベッドにかけて何とか抵抗を試みつつ叫んだ。
「ちょ、ちょっと待って!」
「ダメ。待てない」
「っ!!」
キャミソールから、涼子の双丘が覗く。
「やだ!だめ、見るな!小早川!!」
形の良い、さほど大きくはないがふっくらとした円みの上にそっと置かれた薄桃色の蕾が、無垢さを訴えているようで、小早川はしばし見惚れた後、せつない吐息を吐きだした。
「可愛過ぎる・・・・マジで我慢できな・・」
言いながら、吸い込まれるように、涼子がより感じ易い左の乳房を口に含んだ。
「んんっ」
びくんと涼子の身体が大きく波打つ。口の中で飴を転がすように、蕾を優しく丹念に愛撫してやると、びくびくと涼子の身体は反応した。
「んっ、んんっ・・・くぅっ・・・はっ・・・」
必至に声を上げまいとする涼子が可愛くて、またもっと聞きたいと思ってしまう自分がいて、小早川は意地悪く愛撫の手を激しくした。左の蕾を思い切り吸い上げ、激しく舌で嬲りながら、右の蕾は片方の手で同じように強く愛撫した。
「んぁっ!だめえぇっ・・・あ、あ、あ・・・!」
溜まらず涼子の唇から漏れる喘ぎ声にうっとりしながら、もっと啼かせてみたい欲望が頭をもたげ、小早川は一人苦笑いを浮かべた。

小早川の唇は一度乳房を離れ、涼子の首筋へ向かう。両手はそのまま涼子の双丘を愛撫したまま、彼女の首をねっとりと舐め上げた。
「ぁっ」
新たな快感に涼子が身悶える。くすぐったさもあり、何とか小早川を追い出そうと頭を首にくっつけてくるが、既に首筋に小早川の頭が入り込んでいる為、寄りそうようになるだけであった。
何度か強く吸い上げられる感覚に、涼子の身体が震えた。所有の印をつけるように、小早川は涼子の首筋に紅い跡を残していく。
「ほら、キスマーク付けられた事もわかってない」
「!」
いつの間にか涼子の耳元にピッタリと小早川の唇があてがわれ、吐息ごと涼子の耳をくすぐる。
ざわざわと粟立つ肌のざわめきに翻弄されながら、涼子は何とか声を発した。
「な、にしてくれてんのよっ・・・!」
「だって、涼子さんはもう俺のものだから」
「勝手に!あっ、みみ、だめぇっ」
喋りながら、小早川は涼子の耳たぶを口に含んだり、耳の中に舌を入れてきたり弄ぶ。
「涼子さん、かなり蕩けてきてるでしょ。このまま二人でドロドロになって、一つになろうよ」
「やっ、しゃべっちゃだめ、ねぇっ、やぁっ」
両の蕾と、耳を愛撫されながらささやきかけられて、吐息ですら感じてしまう。熱に浮かされたように涼子は熱い吐息を吐き続け、もう平静を保っていられそうもない。

「もう何も考えないで?俺だけを感じてよ・・・涼子さん」
途端、小早川が両の蕾を強く押し込んだ。
「ふあっ!」
そのまま、強く、激しく何度も何度も蕾が押し潰され、乳房全体を覆う快楽がじわりと身体を埋め尽くし、ぞくぞくと背筋を這い上がる。
「やっ、そんなっ、ああっあ、あっ」
「胸だけでイカせてあげる」
小早川がそのまま蕾を更に激しく押し潰すと、涼子の身体が弓なりに跳ねてびくびくと痙攣を始めた。
「ああ、あああああっ、あん、あぅっ、あああああぁぁ・・・・!」
絶頂を表す喘ぎ声が漏れた時、噛み付くように涼子の唇を小早川は奪い、その息すらも貪り尽す。
「はぁっ・・・は・・・はっ・・・」
ようやく頂への愛撫が止んで、唇を離した先から、涼子は短く息をついた。たったさっきの絶頂への余韻に酔っている隙をみて、小早川は周到に涼子のパンツスーツに手をかける。
するりと剥ぎ取られようとする気配を感じで、涼子は慌てて意識を取り戻した。
「ちょっ何すんのよ!やめてっ」
脱がされまいと急いでパンツスーツに手をかけようとするが、既に小早川は太股まで脱がせている。
「ナニするって・・・涼子さんの全てを愛したいんだもの。もう諦めて、俺に委ねて?」
「やだやだ!だめだったら!」
駄々っ子のようにじたばたしても、今身体に力が入らない涼子では、小早川には抵抗にもならないらしい。
脱がせながらもしっかりと太股に接吻を落としながら、あっさりとパンツスーツは取り払われてしまった。
「ほら、これも邪魔」
もはや意味を為していないキャミソールも脱がされ、涼子は下着1枚の格好になってしまった。
今更だが、両手で胸を隠すように覆い、恥ずかしさのあまりどういう顔をしたらいいかもわからない。
死にたいくらい恥ずかしい。逃げたいが、小早川に馬乗りになられては身動きも取れない。

「大丈夫。俺も脱ぐし」
「いや脱がなくていいから!」
まるで良い事をするような言いぶりの小早川だが、そんな事をされては涼子にとって更に状況が悪化するだけだった。
素早くシャツを脱ぎ捨てた小早川の上半身は、意外にも筋肉質で、一瞬だけ見惚れてしまった涼子は直ぐさま視線を外した。今まではただの細い優男だと思っていたのに。
「意外でした?これでも、学生の時にずっとキックやってたんですよ」
小早川の言うキックとは、キックボクシングの事だ。
「どうせ涼子さんの事だから、俺なんか、細いだけの軟弱野郎とか思ってたんでしょ」
涼子の考えてる事を見透かすように、小早川は涼子の顔を自分に向けさせた。

(そういえば、私は小早川の事を何も知らない―)

小早川がボクシングをやっていた事も、ただの優男ではなかった事も、つい今知ったばかりだ。

「涼子さんは空手でしたよね。その前は剣道。全国大会でいい所まで勝ち残ったって聞きましたけど」
その割に、小早川はよく自分の事を知っている。さっきだってそうだ。出所はどうせ真樹なのだろうが・・・。
何故か涼子は切ない気分になる。小早川はこんなにも自分を知ろうと、理解をしようとしてくれていたのに、自分は小早川を何も知ろうともせず、興味すら持たなかった。

(って、何で私が小早川に興味を持たないとならないわけ?!)

またしても理性が頭をもたげて、慌てて涼子は被りを振った。
「涼子さん考え事?まだそんな余裕があったんだ」
「やっ」
先程から黙っていた涼子が気に入らないとばかりに、小早川は涼子の腕を胸から引き剥がす。
「ほら、俺の身体ちゃんと触って?覚えて、ちゃんと・・・」
引き剥がした涼子の両手を、無理矢理小早川は自分の胸にあてがう。されるがままに、堅い筋肉質な胸から、割れた腹筋に手が伸びた時、恥ずかしさが込み上げて涼子は手を引っ込めようとした。

(って何ドキドキしてんのよ私――――!)
不本意ではあるが快楽に溺れている時ならまだしも・・・・
「恥ずかしいの?仕方ないな・・・じゃあ、身体全体で覚えてもらうしかないね」
言いながら、小早川は涼子の上半身に自らのそれをぴったりと重ねた。小早川の身体が異様に熱い。
涼子が苦しくならないよう、体重を掛けてくることはなかったが、重ねられた胸の感触だけは厭という程わかる。
「んっ・・んうぅ・・」
再び涼子の唇を割って入り込み、小早川は己の身体を涼子にゆっくりと摺り付け始める。涼子の乳房が小早川の胸板で押されながらも、摺りつけられる度に下腹部が熱くなるのを感じる。
人と触れ合う感覚を、涼子は初めて味わっていた。
 
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